トップイーストリーグDiv.1(2015シーズン) 第8節
トップイーストリーグDiv.1(2015シーズン)第8節
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11月22日(日)12:00
秋田市/あきぎんスタジアム
33
前半 | ||
後半 |
19
AWAY
【観戦記】Div.1第8節セコム・ラガッツ戦観戦記
「第8節 セコム・ラガッツ戦観戦記:11月22日」
崖っぷちの秋田NBは、7戦全敗の中、昨シーズンの入替順位決定戦で惨敗したセコム・ラガッツとのリベンジ戦を迎えた。自力で無条件残留、入替順位決定戦回避を決めるためには、残り2戦とも、勝ち点5で勝利する必要がある。また、相手のセコムには勝ち点を与えることはできない。
背水の陣で望む秋田NB、ロッカールームからグラウンドに出る選手達の顔は、明らかにチームのために身を挺する覚悟を決めた男の顔だった。メインスタンドがほぼ満員のあきぎんスタジアム、最高の環境だ。選手達の覚悟は試合開始早々から怒濤の攻撃につながった。
開始11分、相手陣深く蹴り込んだボールをWTB南波が献身的なチェイス。相手フルバックのタッチキックをチャージし、そのままボールをキャッチ、左中間にトライを決めた。5-0。今の秋田NBにはこうした泥臭いトライが必要だった。
ホームの大声援を受けた秋田NBの攻撃は止まらない。15分には連続攻撃から、ラックの真ん中をCTBトゥクフカが割って出て、40mを走りきってトライ、12-0と差を広げた。
前半終了間際の39分にも連続攻撃から、最後はトゥクフカが相手の裏にショートパント。これをWTB小笠原がキャッチしてそのままトライ。SH澤木がゴールを決め、19-0で試合を折り返した。
後半はセコムが巻き返しにかかる。11分、ゴール前のスクラムから何がなんでもとトライを取りに来る。秋田NBのディフェスも良く耐えたが、最後はディフェンスに穴が空き、後半入ったWTB加藤にトライを許した(19-7)。
何としても4トライ以上で勝ち点5を獲得したい秋田NBはすぐさま反撃に出る。敵陣ゴール前のラインアウトからモールで押し込み、最後はHOの松本がトライ。今シーズン初めて奪ったラインアウトモールからのトライは値千金のトライだった。
この後、29分には相手の切り札NO8山下にトライを奪われ12-26と詰め寄られるが、34分にはバックスラインがボールを良くつなぎ、最後は今シーズントライ王のSOノックスがラインブレイクし、そのまま左中間にトライ。33-12と勝利を確定させた。
最後は38分にセコムに気迫のトライを許したが、そのまま33-19でノーサイド。秋田NBは勝ち点5、セコムは勝ち点0で、最終節の横河電機戦に自力残留の可能性を残した。
この日、一歩も退くことができない崖っぷちの秋田NB。覚悟の決まった選手達の動きはアタック・ディフェンスとも今シーズン最高のパフォーマンスだった。あきぎんスタジアムに駆けつけてくれた1500人の地元ファンも大きな声援で選手の背中を押してくれた。最高のホーム最終戦だったと言えよう。
前節、日本IBMの惜敗からチームは完全に立ち直った。次節横河電機戦はトップイーストリーグに参入して10年、これまで一度も勝ったことの無いチーム。次節は、勝利し無条件残留を決めるとともに、横河電機勝利という新たな歴史をチームに刻んでもらいたい。